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ヨーロッパのハイデザイン家具を再現!〜フィン・ユールと日本の職人たち〜

1950年代から60年代を中心に活躍したデンマークの建築家やインテリアデザイナーは“黄金世代”と称されます。彼らは今も色褪せることなく、現代の生活にもなじむ家具やプロダクトをデザインしました。
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2016年4月17日更新 / DIY-navi編集部

”黄金世代”の中心にいたのは、アルネ・ヤコブセン、ヨーン・ウッツォンら、世界的に有名な建築家でした。彼らほどの知名度はありませんが、フィン・ユールもその世代の1人です。彼のデザインした家具は、“家具好きが最後に行きつく家具”と言われ、現在も世界中から愛されています。実は、そのフィン・ユールと日本は切っても切れない関係にありました。

デンマークと日本の木造建築

デンマークの“黄金世代”の建築家の多くは、日本の伝統的な木造建築に関心を持ちました。フィン・ユールもその1人で、その関心の高さは彼の自邸にある日本の建築や庭園の本のコレクションからも伺い知ることができます。日本の伝統的な木造家屋を初めてヨーロッパに伝えた吉田鉄郎著の『Das Japanische Wohnhaus(日本の住宅)』(1935年)や、同じく1935年、スウェーデンのストックホルムに日本の大工の手で建てられた茶室「Zui Ki Tei(瑞暉亭)」など、1950年代に世界的に活躍することになるデンマーク人建築家は、日本の伝統建築に触れる機会を得ました。木造とレンガ造を巧く組み合わせ、建築を設計してきたデンマーク人にとって、日本伝統の軽やかな木造建築は、新鮮で、衝撃的であったと言われています。そのような関係もあってか、私たち日本人にとってデンマークの“黄金世代”のデザインはどこか親しみやすく、それが日本での、デンマーク家具や北欧家具の人気につながっているのではないでしょうか。

フィン・ユール自邸を日本に完全再現!キタニ

フィン・ユールの存在を日本で広めたのが、飛騨高山にある家具メーカー『キタニ』です。『キタニ』では、フィン・ユールを含む著名な北欧デザイナーの家具づくりを数多く生産しています。手づくりであることに、強い信念を持っており、確かな職人技術と厳選された良質な木材で、名家具を再現することに成功しました。『キタニ』の素晴らしい点は、家具を再現するだけに留まらず、フィン・ユールの自邸までも見事に再現したところにあります。同じ敷地内に建つ、ショールームや北欧家具ミュージアム「邯鄲亭」と共に一般公開されています。「ショップではなく、(北欧の)生活様式や文化を学べる場所を提供したい」との思いから、フィン・ユール自邸を再現するに至りました。
建築やインテリア、家具に携わる人にはぜひ一度は訪れてもらいたい場所です。
株式会社キタニ http://www.kitani-g.co.jp/index.html

朝日相扶製作所 日本の木工技術

2012年、フィン・ユールの生誕100周年を記念して、彼が設計してニューヨークの国連本部のメインホール、通称フィン・ユールホールの改修が決まりました。このホールは、照明や家具などインテリアのほぼすべてがフィン・ユールによってデザインされています。そこで問題となったのが、改修にあたって新調することになった椅子、easy chairの260基の生産でした。本国デンマークでは家具職人の不足と高齢化のため、260脚の生産に答えることができなかったそうです。そこで、白羽の矢が立ったのが、日本の山形の家具メーカー『朝日相扶製作所』でした。会社の目的は利益ではなく、地元の雇用、全員正社員、リストラなし。という素晴らしい会社です! 家具のOEM生産(他会ブランドの製品を製造すること)の一本で勝負しており、その製造技術への自信がうかがえます。フィン・ユールの椅子の曲線美は、チークなどの堅い木を3次元に削り込むことで生み出されるもので、高度な職人技術を必要とします。

本国デンマークでも答えることができなかった要求に、日本の企業が答える。日本の木工技術が認められた瞬間であり、素晴らしい快挙ですね。これからの朝日相扶製作所の活躍、日本の木工技術の繁栄に注目です!
朝日相扶製作所 http://www.asahi-sofu.co.jp/
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